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ニコニコ動画、大規模サイバー攻撃でサービス停止 山崎光春

ニコニコ動画、大規模サイバー攻撃でサービス停止

こんにちは!山崎光春です。

2024年6月8日、動画配信サイト「ニコニコ動画」は大規模なサイバー攻撃を受け、サービスを停止しました。この攻撃はランサムウェアDoS/DDoS、フィッシングなど多様な手法を用いたもので、KADOKAWAグループ全体のITシステムに影響を及ぼしました。これにより、ニコニコ動画ニコニコ生放送などのサービスが利用不可能となり、復旧には最低1カ月以上かかる見込みです[1][2][5]。

同社の発表によると、サーバの中身を1つずつ確認し、無事なデータを救出し、安全な環境でシステムを再構築する必要があり、これには多大な時間とリソースが必要です。また、現時点でクレジットカード情報などの情報漏洩は確認されていませんが、オンプレミス環境にあるデータの大半が攻撃の影響で利用できなくなり、復旧には一からサービスの再構築が必要だと説明しています[1][2][5]。

### 株価の下落と業績への影響

サイバー攻撃の発生から、KADOKAWAの株価は3365円から一時15%以上値を下げて2852円まで売り込まれました。現在も攻撃発生前の10%以上マイナスで推移しています。ここ最近のKADOKAWAの株価は上昇トレンドにあり、時価総額は5000億円に迫る勢いでしたが、本件によって500億円以上の時価総額が吹き飛んでしまいました[1][2][5]。

時価総額と単純比較こそできませんが、本件を金額規模だけで比較すれば、DMMビットコインにおける約480億円相当のビットコイン流出騒動に引けを取りません。近年ではサイバーセキュリティに関する事案で数十億円から数百億円の損失が発生する事例も珍しくなく、これらは日本におけるサイバーセキュリティの重要性を認識すべき二大事案と捉えてよいでしょう[1][2][5]。

今回のサイバー攻撃による業績への影響は、ニコニコ動画ニコニコ生放送の停止、ひいては広告収入やプレミアム会員の収益に直接的な影響を及ぼしました。復旧までの期間が長引けば、サーバの再構築に伴う人件費負担の増加や、ユーザーの離脱に伴う中長期的な業績不調につながりかねません[1][2][5]。

### 代替サービスの提供

ドワンゴは6月14日、サイバー攻撃を受けサービスを停止している「ニコニコ動画」の代替サービス「ニコニコ動画(Re:仮)」を公開しました。この代替サービスは、同社の開発チームが3日で制作したもので、2007年ごろに人気を集めた動画の一部が視聴可能で、コメントもできる仕様です。ログインにアカウントは不要で、動画のラインアップは定期的に入れ替わる予定です[3]。

### 今後の対応

ニコニコ動画の復旧作業は、サーバの中身を1つずつ確認し、安全な環境でシステムを再構築する必要があるため、多大な時間とリソースが必要です。公式生放送とチャンネル生放送は7月末まで放送を中止し、6月と7月のプレミアム会員費及びチャンネルの有料会員費については何らかの形で補償を行う予定です。また、ニコニコチャンネルやニコニコチャンネルプラスの運営者にお支払いする予定だった収益やクリエイター奨励金についても後日補償する予定です[4]。

Citations:
[1] https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE083UK0Y4A600C2000000/
[2] https://www.asahi.com/articles/ASS6913FXS69UTIL008M.html
[3] https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2406/14/news160.html
[4] https://www.youtube.com/watch?v=Kyz47Md9fCw
[5] https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240608/k10014475181000.html