山崎光春のテックユニバース

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AI生成コンテンツの真偽を判別するための新技術が登場 山崎光春

AI生成コンテンツの真偽を判別するための新技術が登場

こんにちは!山崎光春です。

人工知能(AI)が生成したコンテンツがインターネット上に溢れる中、何が本物で何がそうでないかを見分けるための方法が課題となっています。ウォーターマークと呼ばれるデジタルの透かしが役立つ場合もありますが、容易に削除が可能で、検出ツールは必ずしも正確ではありません。そんな中、スマートフォンなどのデバイスが作成した画像に、変更不可能なかたちでコンテンツの出所に関する詳細情報を埋め込む技術が開発されています。このデータはハードウェアレベルで保存されるため改ざんが難しく、それが本物なのか、AIが生成したものなのかを容易に識別可能にすることができます。

この技術は、クアルコムの最新のチップセットである「Snapdragon 8 Gen 3 Mobile」を採用したサムスン、シャオミ、OnePlus、モトローラなどのスマートフォンが、画像が作成された瞬間にコンテンツのクレデンシャル(認証情報)を画像に埋め込むことができると発表されました。また、ドイツのカメラメーカーのライカも、同社の新たなカメラがすべての写真に同様の認証情報(撮影者の名前や撮影場所や時間)をデジタルスタンプすると発表しています。

これらの技術は、「C2PA(コンテンツの来歴と真正性のための連合)」と呼ばれる、より大きな業界全体の取り組みの一環であり、コンテンツのオリジナリティと履歴を証明するための世界的な技術標準を開発することを目的としています。C2PAのパートナーであるクアルコムの新たなチップセットは、銀行や保険プロバイダーがコンテンツの検証に使用するツールを開発したトゥルーピックの技術を使用しており、写真の撮影時間や場所などの画像のメタデータを暗号化し、各ピクセルにバインドすることができます。また、AIモデルが作成した画像の場合は、どのモデルとプロンプトが使用されたかを記録することができます。

C2PAのアンドリュー・ジェンクス会長によると、この方法は、画像を区別するための最も確実でスケーラブルかつ安全なものだということです。ファイルが完全なものである限り、メタデータは保たれます。編集を加えた場合に、メタデータが削除される場合もありますが、これが今ある最善の方法だと述べています。

Citations:
[1] https://forbesjapan.com/articles/detail/67014
[2] https://news.yahoo.co.jp/articles/c684d447882ad51d29c9e9a76e9467296c3f7114
[3] https://newspicks.com/news/9116591?direction=BACKWARD&displayOrder=4&firstLoad=true&loadedAt=1698639017&ref=pickstream_2085
[4] https://wired.jp/article/to-watermark-ai-it-needs-its-own-alphabet/
[5] https://jp.wsj.com/articles/can-you-tell-whether-this-headline-was-written-by-a-robot-11668581621
[6] https://www.technologyreview.jp/s/293619/how-ai-generated-text-is-poisoning-the-internet/