
こんにちは!山崎光春です。
2025年5月、アメリカ・テキサス州南部のメキシコ国境沿い、ボカチカに「スターベース市」が誕生した。これはイーロン・マスク率いる民間宇宙企業SpaceXが設計・管理する、極めて特異な自治体である。住民投票で賛成212票、反対6票という圧倒的多数で市制が承認され、約500人の住民の多くがSpaceXの従業員とその家族で構成されている123。
スターベースの起源は2012年、SpaceXがこの地にロケット発射場を建設したことに始まる。マスク氏は早くから人口密度が低く規制の緩いテキサス州南部に目を付け、宇宙開発の拠点としてこの地を選んだ。2021年には「テキサスにスターベース市をつくる」と宣言し、2025年の市制実現に至った45。
市の運営はSpaceXが完全に掌握している。初代市長にはSpaceXの副社長ボビー・ペデン氏、2人の市政委員も現・元社員が就任し、全員が無投票当選。住民もほぼSpaceX関係者で、企業が雇用・運営・住民構成の全てを担う新時代の都市モデルが始動した267。
この「企業都市」は19世紀のカンパニータウンを彷彿とさせるが、現代のスターベースはテクノロジーとイノベーションを軸に再構成されている。マスク氏にとってスターベースは単なる発射場ではなく、火星移住計画の前線基地であり、地球上での“火星都市の予行演習”でもある。市内には火星コロニーを描いた壁画も掲げられ、未来都市としての演出がなされている47。
一方で、スターベースの存在は環境保護団体や先住民族グループとの摩擦も生んでいる。ロケット発射による火災や粉塵の拡散、クリーンウォーター法違反による制裁、絶滅危惧種への影響など、環境面での課題が指摘されている4。
インフラ面ではまだ発展途上であり、水道は未整備、今後レストランや小売店、コミュニティセンター、教育施設などの建設が進められる予定だ45。
企業主導都市の利点は、開発の自由度とスピード、資本力と技術力を活かした都市設計にある。しかし、企業の判断が都市の未来を大きく左右し、住民の声や公共性が損なわれるリスクも孕む。スターベースは、企業が都市そのものを設計・運営するという前例の少ない社会実験であり、その行方は今後の都市と社会の在り方を大きく問うものとなるだろう48。
- https://forbesjapan.com/articles/detail/78939
- https://uchubiz.com/article/new61129/
- https://www.gephyro.com/news/2025/5/13
- https://ampmedia.jp/2025/06/27/spacex-2/
- https://plus-web3.com/media/spacexkyotenstarbase20250508/
- https://innovatopia.jp/spacetechnology/spacetechnology-news/53382/
- https://www.excite.co.jp/news/article/AMP_462685/
- https://note.com/beginner_camera/n/n3836c12244a0
- https://www.watch.impress.co.jp/docs/topic/2005380.html
- https://news.yahoo.co.jp/articles/f17c2c1a589f4daa07e1803a77d9e8a79af8c884
- https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN132220T10C25A5000000/
- https://gentosha-go.com/articles/-/36593